ペンタブでできること、価格、メーカー、種類を説明
ここが知りたい!
ペンタブでできることは何?
ペンタブの種類は何がある?
価格はどれくらい?
ここでは、 ペンタブについて調べている方に向けて 「ペンタブとは何か?」について解説しています。
「ペンタブでできることは?」 「ペンタブの種類、板タブと液タブとは?」 「メーカーは何がある?」 このような初心者が気になる疑問を取り上げて、 できるだけわかりやすく丁寧に解説します。
あなたの情報収集のお手伝いができれば幸いです。
この記事を書いた人
さくら
- 趣味で絵を描くサラリーマン
- 3D系のエンジニア
- パソコン提案の仕事もしている
- すぐジブリネタ言っちゃう派
目次
- ペンタブとは?
- ペンタブの種類・板タブと液タブ
- ペンタブは何ができる?
- ペンタブの使い方
- ペンタブのメーカー
- ペンタブの価格
- ペンタブの消耗品
- ペンタブと液晶モニター
- 3DCGで使うペンタブ
- ペンタブとイラストレーターさんのコラボ
- 私のペンタブ
ペンタブとは?(ペンタブレットとは)
ペンタブとは略称であり 正式名称は「ペンタブレット」と言います。
ペンタブとは、 イラストを描いたり、文字を書いたりするための機材です。 使用用途の大多数はイラストを描くことに使われています。
基本的にマウスと同じでパソコンと接続して使います。
ペンタブの種類は2種類あり、 「板状ペンタブレット」と「液晶ペンタブレット」があります。 どちらも略称で呼ばれていて、 「板タブ」と「液タブ」と呼ばれることが多いです。
ペンタブ(ペンタブレット)の種類・板タブと液タブ
ペンタブの種類は大きく分けて、 「板状ペンタブレット」と「液晶ペンタブレット」 の二種類があります。
略称で呼ばれることが多く、 「板タブ」と「液タブ」と呼ばれています。
どちらも画面を見ながらペンを使って絵を描いていきますが、 板タブはパソコンのモニターを見ながら描き、 液タブは本体の液晶モニターを見ながら描いていきます。
板タブとは
板タブとは、 長方形の板状になっているデバイスにペンを当てることで、 イラストを描いたり、文字を書いたりすることができます。
板タブはマウスのような入力デバイスのため、 パソコンと接続して使います。
イラストを描くときは、 パソコンのモニター画面を見ながらペンを動かして描きます。 手元を見ずにイラストを描くため、 紙とペンで絵を描いていく感覚とは少し異なります。
イラストを描けるようになるまでには慣れが必要です。 私自身も板タブでイラストを描いていますが、 お手本の線画をトレースするような訓練を反復練習しながら、 使い方に慣れていきます。
また、パソコンのモニターが小さいと描きづらい難点があります。 ノートパソコンだとキーボードを挟んで板タブを置くため、 モニターが少し遠くになり余計に描きづらくなります。
だたし、板タブの大きなメリットは値段が安価なことです。 おおよそ1万円前後で購入できるモノもあるため、 気軽に準備できます。
液タブとは
液タブとは、 本体に液晶のタッチパネルモニターが内蔵されていて、 画面に直接ペンを当てることでイラストが描けるペンタブレットです。
液タブもパソコンと接続して使います。 ただ、最近の液タブにはパソコンと接続せずに 液タブのみでイラストが描ける機種もあります。
液タブの最大のメリットは、 紙とペンで絵を描くように 液タブのモニターに直接ペンを当てて描くことができることです。
直感的に絵が描けることから、 イラスト作成の初心者に向いています。
ただし、液タブは値段が高いことが最大のデメリットです。 液晶の解像度によって価格に差がありますが、 おおよそ2万円強~10万円強の価格です。
また、いままで板タブを使っていた人が液タブに変える場合には、 使い方が異なるため、少し練習が必要になります。
「板タブ、液タブの選び方」や 「おすすめペンタブ商品」についても 別のページで解説しています。
もし興味があれば、 こちらも合わせてご覧ください。
ペンタブ(ペンタブレット)は何ができる?
ペンタブは 手描きのイラスト、 手書きの文字、粘土細工の造形といった アナログの作業をデジタルに変換することができるツールです。
これは、ペンタブが筆圧を認識できるためです。
ペンの角度やペンを動かす速度で筆圧が変わり、 紙に文字や絵を描いているかのような感覚を再現できます。
例えば、ペンの入りや抜きといった細い線と太い線の 使い分けも簡単に表現できます。
また、色塗りでは筆圧によって色濃度の違いを使い分けることができます。 紙に筆で色を塗るときと似たような感覚で、 濃淡をつけることができます。
また、 3DCG分野でも粘土細工のような3Dモデルの造形にペンタブが活躍しています。
微妙な力の加減をペンタブで表現できるため、 繊細な3DCGモデルを作ることができます。
ペンタブ(ペンタブレット)の使い方
ペンタブは単独では使わず、 「パソコン」と「文字や絵を描くためのソフトウェア」と一緒に使います。
例えば、 イラストを作成するには、 「ペンタブ」 「パソコン」 「イラスト作成ソフト」の3つを組合わせることで 初めて絵を描ける環境になります。
そのため、ペンタブには 「使うパソコンのOSに対応していること」と 「使うソフトに対応していること」が求められます。
例えば、MacBookAirを使ってイラストを描きたい場合は、 ペンタブがmacOSに対応している必要があります。 また、イラスト作成ソフト「CLIP STUDIO PAINT」を使いたい場合にも、 ペンタブがCLIP STUDIO PAINTに対応している必要があります。
ただ、いま販売されている多くのペンタブは、 macOSにもWindowsにも対応しているものがほとんどです。
また、多くのペンタブは、 CLIP STUDIO PAINTやPhotoshop、Illustrator、Painterといった 主要のイラスト作成に対応しています。
ペンタブとパソコンの接続
ペンタブとパソコンの接続方法は、 板タブと液タブで異なります。
板タブの場合は、 パソコンとBluetoothによる無線接続が主流になっています。
ペンタブ用のデバイスドライバーをパソコンにインストールすることで、 無線通信による接続が可能になります。 遅延もほぼ感じられず、快適に描くことができます。
液タブの場合は、有線接続が必須です。
液タブはパソコンからの映像信号を受けるため、 HDMIまたはUSB-TypeCで有線接続をします。
ペンタブ上級者の使い方
ペンタブを使い慣れている人は、 ペンタブ周辺機器の「左手デバイス」を使いこなして イラストを描いています。
ペンタブ周辺機器の「左手デバイス」とは、 マウスやキーボードの一部の操作を 各ボタンに割り当てることができるデバイスです。
例えば、 左手デバイスに付いているダイヤルを回してキャンバスを回転させたり、 スクロールキーでキャンバスをズームさせることができます。
左手でキャンバスを操作しながら、 右手でペンを持ってペンタブで線や色塗りをします。
ペンタブ初心者のうちはキーボードでショートカットキーを使いながら イラストを描く人が多いです。 しかし、慣れてくると効率性を求めて左手デバイスを検討して 導入する人が増えてきます。
左手デバイスも慣れるまでに少し時間がかかりますが、 慣れてしまうと効率的にイラストを描くことができます。
ペンタブ(ペンタブレット)のメーカー
ペンタブのメーカーは世界中にたくさんありますが、 日本で特に有名なメーカーはつぎのとおりです。
- ワコム(Wacom)
- XP-PEN(エックスピーペン)
- HUION(フイオン)
- VEIKK(ヴィーク)
- GAOMON(ガオモン)
- Xencelabs(センスラボ)
ワコムは日本におけるペンタブレット関連の事業で トップシェアを誇っている日本のメーカーです。
日本らしく製品の品質も高く、サポートも良いことから 趣味で絵を描く人からプロのイラストレーターまで 幅広い層に支持されています。
ただ、他のメーカーと比べると価格が高い傾向にあります。 価格よりも製品品質とサポートを重視する人に好まれるメーカーです。
XP-PENは中国のペンタブメーカーです。 2008年に台湾YUTRONの子会社としてスタートして今に至ります。 ペンタブ市場のなかでは老舗のメーカーです。
シェアも高くワコムと競えるほどのブランド力があります。 製品品質もよく幅広い層から使われています。 価格はワコムほどは高くありません。 ただ、グレードの高い製品はワコムと同等の価格のペンタブもあります。
HUIONも中国のペンタブメーカーです。 日本での販売歴は長くありませんが、 低価格を売りにして趣味層に人気があります。
VEIKKは中国の北京のペンタブメーカーです。 こちらも日本での販売歴は長くなく、 まだ知名度が低いメーカーです。
ただ、格安のペンタブで製品も良いことから Amazonや楽天で見かけることも多くなっています。 特に液タブが安く、液タブ導入の障壁を下げてくれました。
GAOMONも中国のペンタブメーカーです。 日本での販売は2016年ごろから本格化しています。 当時はAmazonでPR製品としてよく見かけましたが、 いまでは他のメーカーと同程度の露出になっています。
こちらも低価格が売りで、 製品も悪くないことから 趣味でイラストを描きたい初心者に選ばれやすいペンタブです。
Xencelabsはアメリカのペンタブメーカーです。 2019年にスタートした若いペンタブメーカーですが、 日本に支社があり日本市場で急成長をしています。
他のメーカーと違って、 左手デバイスやペン用アクセサリーとセット販売をしています。
価格はセット販売になっているため やや高めになっています。 ただ、アクセサリーなど同じ構成のものをワコムやXP-PENで購入するのと、 同程度の価格帯になります。
ペンタブ(ペンタブレット)の価格
ペンタブの価格は、板タブと液タブで大きな差があります。
また、サイズによっても価格が異なります。 ペンタブはサイズが大きくなるにつれて価格も高くなる傾向にあります。
そして、 メーカーによっても価格差があり、 同じサイズで同じようなスペックでも2倍以上の価格差になることもあります。
板タブの価格
板タブの価格は、主にサイズによって異なります。 また、メーカーによっても2倍以上の価格差になることもあります。
初心者に人気のSサイズの板タブの価格は、 5000円強~12000円弱の商品が多いです。
デスクトップパソコンに適している Mサイズのペンタブの価格は、7000円~18000円の商品が多いです。
上級者が使うようなLサイズになると、 1万円~8万円強とかなり価格の差が大きくなります。
液タブの価格
液タブの価格は、 サイズと解像度によって異なります。 また、メーカーによっても2倍以上の価格差になることもあります。
初心者に人気の12インチ前後でフルHD解像度の液タブは、 3万円弱~5万円強の価格の商品が多いです。
16インチ前後で2K解像度の液タブは、 6万円強~8万円強の価格が多いです。
プロも使う18インチ以上の4K解像度の液タブになると、 10万円~25万円の価格帯です。 パソコンと同等の価格になります。
ペンタブ(ペンタブレット)の消耗品
ペンタブの消耗品は、ペンの芯になります。 ペンタブのペンには差し替え可能な芯が入っていて、 描いていくうちに芯が減っていきます。
タブレット部分と芯が摩擦ですり減っていくため、 定期的に芯の交換が必要になります。
芯が短くなると筆圧がいつも通り認識できなくなったり、 ソフトでポインタが動かなくなったりします。
芯の部分が1mm~2mm程度になったとき交換するのが適切です。
替え芯は使っているペンタブメーカーのサイトや、 Amazon、楽天で購入できます。
私はワコムの板タブを使っていますが、 使用頻度が高いと割とすぐに芯が減っていきます。
価格ですが、 ワコムのメーカー純正の芯は5本入りで1400円です。
他のメーカーも似たような価格です。
ペンタブ(ペンタブレット)と液晶モニター
ペンタブのサイズを選ぶときには、 あなたが使っているモニターサイズを考慮するのがおすすめです。
特に考慮する必要があるのは「板タブ」です。
板タブは、タブレット上でのペンの移動距離の比率が、 モニター上での移動距離になります。
例えば、24インチモニターでSサイズの板タブを使った場合、 ペンを少し移動させただけで、 画面上ではポインタがけっこうな距離動いてしまいます。 これは違和感を感じやすいです。
この違和感を減らすためにも、 モニターサイズに近い大きさの板タブを選ぶのがおすすめです。 モニターサイズと板タブのサイズの目安は、 次のとおりです。
板タブとモニターのサイズ目安
Sサイズの板タブは、 14インチ~16インチのノートパソコンに適しています。
Mサイズの板タブは、 16インチ前後のノートパソコンまたは、 21~24インチの外付けモニターを使うときに適しています。
Lサイズの板タブは、 27インチ以上の外付けモニターを使うときに適しています。
「イラスト描きに適しているモニター」や 「モニターの選び方」についても 別のページで解説しています。
もし興味があれば、 こちらも合わせてご覧ください。
3DCGで使うペンタブ(ペンタブレット)
ペンタブは3DCGソフトでも使われます。 主な用途としては、 粘土細工のような3DCGモデルを作るときにペンタブを使用します。
3DCGモデルの多くはマウスを使って作成されますが、 超高精細なモデルを作るときは、 ペンタブを使ってより精密に作り上げていきます。
例えば、BlenderやZBrushといった3DCGソフトで「スカルプト」と呼ばれる方法で モデルを作っていきます。 スカルプトは粘土細工のように素材を変形させながら形を作っていきます。
マウスでは筆圧を表現できないため、 ペンタブを使ってアナログ感のある微妙な丸みや彫りの深さを表現していきます。
ペンタブ(ペンタブレット)とイラストレーターさんのコラボ
ペンタブには、 人気イラストレーターさんや漫画家さんとのコラボ企画があります。
ペンタブ自体の性能は変わりませんが、 パッケージやペンタブ自体のデザインがコラボ仕様になっています。
例えば、 ワコムでは「寺田てらさん」や「藤ちょこさん」、 2024年には「LAMさん」がコラボをしています。 HUIONでは2024年にシャム猫あずきさんで人気の「のべ子さん」との コラボをしています。
私自身も、 ワコムと藤ちょこさんのコラボパッケージの板タブを 購入してしまいました。
私のペンタブ(ペンタブレット)
私自身もデジタルイラストを作るのが趣味で、 ペンタブを使って絵を描いています。
ペンタブはワコムのIntuosシリーズでサイズはSサイズです。 Bluetooth付きのワイヤレス仕様です。 下の画像のようにしてイラストを描いています。
24インチの外部モニターに対して、 Sサイズの板タブを使っているので、 あまり合っていない感覚はありますが、正直慣れてしまいました。
昔は紙とペンで絵をかいていましたが、 パソコンを新調したのをきっかけに デジタルイラストに挑戦しました。
始めたばかりのころはペンタブにも慣れていないため、 なかなか自分の思った通りの絵が描けませんでしたが、 少ない時間ながらもコツコツと続けていって、 ようやく少しは思い通りの絵が描けるようになってきました。
下の絵は始めた当初と1年後、5年後のデジタルイラストです。
時間とともにペンタブにも慣れてきて、 しっかり線と色塗りができるようになったときは、 継続の大切さを知りました。
まだ決まった構図のイラストしか描けませんが、 趣味としてコツコツ続けていきたいと思っています。